ときがわ地元学シンポジウム&交流会「林業ルネッサンスを考える」がときがわ町大野の旧大椚(おおくぬぎ)第一小学校音楽室でおこなわれました。
熊崎実さんが「日本の林業の現状と将来」と題して基調講演しました。
パネルディスカッションにはNPO法人ときがわ山里文化研究所の柴崎光生さん、林業家の森田洋さんらが参加しました。
有機農業を営む笹沼和利さんがコーディネーターをつとめました。
ときがわ町には森林、巨木、清流、温泉、慈光寺などの由緒あるお寺、堂平山天文台などがあり、グリーンツーリズムにうってつけの場所です。
またサイクリングコースとしても有望です。
関口定男町長のお話では、公債比率(国などからの借金)は、夕張市は約30%あるのに、ときがわ町は3%台で全国で12位の好成績につけています。
また産婦の検診は5回まで助成しています。
ときがわ町は、
- 元気な町です。
- 未来のある町です。
- 森林が豊富でエネルギーの自立が可能な町です。
- 毎年温泉などの観光資源の発見がある町です。
- 公債比率が低い健全財政の町です。
「とらねこ」さんのブログを下に転載します。
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ときがわ地元学シンポジウム「林業ルネッサンスを考える」に参加
メールで届いた案内に興味を持ち、知り合いの大学教授と参加。
ときがわ町は近くなのに、何も知らなかったのがよくわかった。町の面積の70%が山林で、林業の町。名刺や名札にも木を使っているなど、せきぐち町長の話からも林業再生にかける情熱と可能性を感じた。
岐阜県立森林文化アカデミーの熊崎実さんの講演で理解できたポイント:
・ 1960年は同じ面積で同じ木材生産だった中央ヨーロッパが木材生産を60%以上増加させたのにと比べ、日本は1/3に減少した。
・ 日本は高く売れる木材を小規模生産、ヨーロッパは木材を全て使い切る戦略であった。
・ ヨーロッパは製材、おがくずはペレット化、樹皮はコ-ジェネで電力販売、など捨てるところがない高採算(日本の約10倍)
・ 木材の価格は、世界市場で決まる国際製品だから、コストを積み上げて販売する発想から、市場価格から逆算して生産する方式を志向する必要がある。
・ 環境問題が重視され、化石燃料に限界が見えてきて、持続可能な社会を作るために、太陽エネルギーを使う林業は見直されてくる。
シンポジウムで印象に残った話:
・ 都会の人に来て森に親しんで欲しいが、それを維持するための日常の大変な作業を忘れて欲しくない。
・ 日本の伝統的な住宅建築が、大規模規格型の建設会社優遇で生き残りが難しくなっている。日本の木材の消費サイドとして、150年持つ伝統建築を勧めたい。
・ 高齢化で地域の人だけでは、山村地域を守れなくなってきているので、多くの人に加わって欲しい。
・ 今植林しても、それを切り出してお金にするのは、孫かひ孫の代。
・ 10年間の維持費用ぐらいしか儲からない今は我慢し、いつかで番が来るのを待っている。
林業には国土保全の役割があるから、税金を使ってでも守らなければいけないとのような議論が行われるのかと思っていたが、林業も経済循環していく仕組みを考えれば、再生できる可能性を感じた。
主催者はNPO法人ECOM
http://www12.ocn.ne.jp/~ecom/index.html
今日は賢くなったかな!
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