2008年4月11日 読売新聞を抜粋編集
比企地域に江戸時代から伝わる春野菜「のらぼう菜」を地元の特産品にしようと、県東松山農林振興センターが栽培を農家に奨励して3年目を迎えた。
今年は約10トンの出荷が見込まれ、中心地の小川町ではのらぼう菜を使った食品の開発も進んでいる。
小川町では、農家に生産を奨励する一方、料理店組合や飲食店組合などにのらぼう菜を使ったメニューの開発と販売を依頼。その結果、コロッケやパン、天ぷらなど24店で40品が出そろい、町民の間で人気を集めた。
★のらぼう菜 アブラナ科の野菜で甘みがあり、ビタミンCが小松菜の約2倍と栄養価が高い。9月ごろに種をまき、翌年3~5月ごろに収穫する。文献によれば、比企地域では18世紀ごろから栽培され、江戸時代は凶作から農民を守ったと言われる。奇妙な名前の由来は「年貢を逃れようとした農民が『野良にボーッと生えていて役にも立たない』と役人にごまかした」との言い伝えがある。