2008年3月21日金曜日

東松山の反町遺跡から木製臼出土 4世紀後半、関東初

2008年3月13日 毎日新聞を抜粋 
反町(そりまち)遺跡の写真

 東松山市高坂の反町遺跡から、古墳時代前期(4世紀後半)の木製の臼と治水・かんがい事業用の堰(せき)が出土した。ほぼ完全な形で臼が出土したのは関東地方で初めて、堰の検出は県内2例目。

 反町遺跡(調査面積2万4363平方メートル)は05年4月から調査が始まり、これまでに古墳27基、竪穴住居133軒の他、水晶の玉造り工房跡や農具、鏡などが発見されている。 臼は直径約60センチ、高さ約40センチの大型な竪臼(たてうす)で、河川跡の粘土質の地層から発見された。同遺跡でも出土している竪杵(たてきね)でつき、穀類の脱穀、精米などに使用していたと推定される。

 堰は長さ約6メートルの木組み構造で、2列検出された。現存しない部分を合わせると長さ約14メートルに及んだ可能性もあるという。水田開発や生活圏保全のために川の水流を変えていたとみられる。保存状態が良く、堰の構造解明に役立つという。